E-Pro UK STOMPBOXの修理日記
『玄人好みの一品』とも言われるE-Pro UK STOMPBOXをジャンクで入手し、修理しましたので綴っていきます。
E-Pro UK STOMPBOXの入手経緯
近頃は写真にドハマリしており、
「よし!今度富士山登るから登山用品を見に行こ!」
と、新宿の南口付近にある登山・アウトドア商品を扱うお店へ向かい、
「南口付近といえばロックインがある!」
ということで、ついでに立ち寄ったところ今回記事にする『E-Pro UK STOMPBOX』がジャンク扱いでカゴに入っていました。
その場で詳細を調べたところ
J-RETROでおなじみのイギリス在住のレコーデイングエンジニア「ジョン・イースト」が設計、製造し、「basic」との共同プロジェクトにより生まれたSTOMP BOX(ストンプボックス)。大好評のJ-RETROのBOXバージョンです。
・単にJ-RETROをBOXに入れたのではなくなんとDIも付いている。
・さらにミッドレンジのみの、ON/OFFスイッチも装備。
・3バンドともカット・ブーストができ、楽器とのレベル調整も可能。
・ミッドレンジはフリケンシーにてチョイスができ、全体のブライトスイッチも付属。▼ステージに、レコーディングにこれ1台でOK。クセのない音づくりが可能です!
税込定価¥55,650(本体¥53,000)
引用元:https://johnnyatel.exblog.jp/6744433/
ふむふむ。。
また、ベースにて試奏させて頂いた所。。
「おお、これいいぞ。。」
と。
ちなみにジャンク内容としては
- BASSつまみが効かず、メモリが3時辺りにくると発振しだす
というもの。
この時点で
「うーん、、コンデンサーの容量抜けか?どうにかなるかな。。」
と、こんな流れで購入に至りました(^^)
E-Pro UK STOMPBOXの修理
↑修理中は机の上は当然のことながら部屋中がモノで溢れてグッチャグチャになりますね笑
修理専用の部屋とか台とか、小物入れケースなんかを揃えられれば作業も早いんだろうけどなぁ。。
それでは修理の流れとその際に思ったことを綴ります。
ケースを開ける
まずケースを開けなくてはならないということで、こちらのケース、、プラスチック素材なのですが、ネジ止めではなくはめ込み式となっているため、数本のマイナスドライバーを駆使して苦労してこじ開けました笑
回路内部のチェック
中身はこんな感じです。
ICには442CNが使われています。
調べたところこの442CNはFET回路ということで、この辺の部品のチョイスに音の良さの秘密が隠されているのでしょうか。
他の部品を見ても特に特別なモノは無いように思います。
※写真はすでに手を加えた後のものです。
チーン、、基盤の裏側がマスクされてる。。
マスクされているということは、部品の付け替えをするのにこの黒いのを剥ぐというひと手間が加わるということですね。。
ここでよぎります
- 「ハードオフなら専門的な人があまり居ないだろうから、簡単な故障でもジャンクになる商品多いだろうけど、ロックインってほんとどうしようも無いものだけジャンク扱いにしてるのか?」
- 「安物買いの銭失いか?。。」
- 「やっちまったかぁ。。」
などなど。。
それでも、最悪剥がせば良いということでチェックを続けていきます。
回路チェックで気づいたこと、そして原因究明へ
まず気づいたこととして
- アダプター端子がセンタープラスである
電池での動作確認では電圧低下が原因で不具合が発生する可能性もあるため、アダプターを使ってチェックするもLEDが点灯せず、、
各所導通をあたり調べていったところ、一般的なエフェクターのセンターマイナスではなくちょっと特殊なセンタープラスということが判明。
これに気づいた時はかなり絶望しました。
つまり、逆電流による回路部品の故障の可能性もあるわけですからね。。
もうICの全交換まで考えましたよ笑
絶望しながらもさらにチェックを続けていくと、
- BASSポットの抵抗値が、ある点まで無反応なのにある点から急に反応しだす。
結果的な故障原因はコレでしたが、
この時点ではICの故障にとらわれている自分がいました。
全部で4つあるICを見ていくと同じ型番、同じ商品なのにマットなものと艶のあるものがあることに気づき
「これ、、絶対内部やられちゃって熱くなってツヤでちゃったんだろうなぁ。。」
と思い込んでいましたからね笑
それでも無駄に導通をあたったり、アダプター端子のプラスとマイナスを入れ替えようかどうするかなど考えながら見ていく中で、、
「あ、やっぱポットが変だなぁ。。」
と、改めて抵抗値を丹念に測定し、はんだごてを用い取り外し、さらに丹念に丹念に調べたところポット自体が途中でポキっと折れまして、手持ちの同等100KBのポットと交換してみたところ、無事に機能しました笑
ああ、、よかった。。
それでも、オリジナルではセンタークリックのある100KBなので、改めて購入し付け替えたいと思います。
まとめ E-Pro UK STOMPBOXの修理に思ったこと
『ポットの故障』が原因という結果に至り修理もできましたが、
ふと思い返してみると
「そういえば、つまみに深めの傷がついてたなぁ。。」
↑こんな感じです。
故障内容とこの傷を見た時点で「あ、ポットを強くぶつけてるな、、さては。。」
との”あたり”をつけることができたなら、、とか思いました笑
せっかくなので内部画像をちょっとだけ
↑左右でジャックが違いますね。
なぜ違うものを取り付けたのか、理由を考えるとちょっと笑えます。
※追記 ん?アースの関係で違う物にしたのかな?
↑筐体自体はプラスチックだが、内側はマットな加工がなされています。
試しに内側のマットな部分の導通を計ると反応しましたので、きちんとシールドされているようです。
さすがです。
特別な部品は特に見受けられませんよね?
なんでこんなに音いいんだろう。。
最後に一言
「料理人次第でどんな食材でも美味しくなるもんなんだなぁ」
叱咤激励コメントお待ちしております(^^)