夢をかなえるゾウブームが自分の中で巻き起こり、2作目に続きこちらの3作目も図書館にて借りてきたので書評させていただきます。
と、30歳を過ぎてからようやく『読書の魅力』に気づき
ふと思ったのが
「二宮金次郎は働きながらどんな本読んでたんだ?」と気になったので調べてみたところ
- 『論語』説
- 『大学』説
と言われているようですね。
- 論語とは
- 「信」の概念、「仁」とは何か。今に生きる教え、人生を生きぬく知恵がいっぱい詰まった本
- 大学とは
- 大学の書は古(いにしえ)の大学、人(ひと)を教うるゆえんの法なり。
つまり、難しい本を読んでいたようですね。
南無南無。
それでは書評に入らせていただきます。
『夢をかなえるゾウ3』を読んで思った率直な感想
一言で言うと「やはり、おもしろかった」です。
今回は主人公が女性ということもあり、ちょっと感情移入しにくいところもありましたがそれはそれで楽しめました。
何と言っても最後の最後に、、もうボロボロ泣けます。
「おお、ガネーシャ。。」と思いました。
本の内容としては、ここ最近流行りの断捨離への言及であったり、色々でした。
詐欺師の心境についてや、目標を達成するための手段がいくつもある!という説明には、「なるほどなぁ」と多々納得させられました。
僕の中で1・2・3巻で順位をつけるなら、最下位になりますが、見る人次第では全然1位に選ぶのではないでしょうか。
『夢をかなえるゾウ3』のアマゾンでの評価
口コミ1 本質を見事に突いた最高傑作
投稿者:ぺん太ごん
評価:[star rating="5"]
他の啓発本に書かれておらず、というか書きたがらない成長や成功に伴う「痛み」について
詳しく述べられている点が非常に素晴らしいと思います。
ありのままの自分でいい、がんばらなくていい・・・流行りのそういった文句につい惹かれてしまいがちですが、
一歩解釈を誤れば、何の努力もせずに成功する方法を探してしまう危険性もあり、現にそうした
「楽に成功できる系の」セミナーなどでよく言われる「一番成功して儲かっているのは、講師」となってしまいます。
また、偽ガネーシャの教えは、本書でこそ述べられていないものの、そのやり方は
まさに有名無名を問わず現代の多くの企業のやっていることであり、警鐘を鳴らすものであるとも解釈できます。
自分自身、自分でも、無論他人も無理だと思っていたことを、人の力を借りて達成したことがあるので、
本書の趣旨がよくわかります。相当苦しいんですが、一回でも限界を超えると不思議なことにそれが自信になり、壁が出てきても
乗り越える気力が湧いてきます。
ありのままの自分でいい、がんばらなくていい・・・確かにそれは大切だと思いますが、一回も自分の限界を超えたことが
ない人がこれを鵜呑みにすると、以前の自分のように「もっともらしい理由をつけて、目の前の快楽に溺れているだけ」
になる危険性があると思います。
妙な成功系に溺れる前に、自分でも他人も無理だと思っていることを、人の力を借りて成し遂げる経験を一度でも積むことの方が
大切だと思います。最近流行りのビリギャルはその最たるもので素晴らしいことだと思います。
最後に、個人的にガネーシャがドラえもんと同じく、教育をやりに来た割に性格素行は欠点だらけで、抜けがある。また、釈迦の
キャラがゆるくて面白い点は興味深いと思います。ぱっと見た感じ軽い内容に思えますが、本質を突いており最高傑作であると断言できます。
口コミ2 問題・課題・教えがより身近・現実的・具体的に
投稿者:せっき時代
評価:[star rating="4"]
夢をかなえるゾウシリーズ第3弾。
今回は欲深い上に意志が弱い女性が主人公、
彼女にガネーシャがいつもの調子で課題を与え成功に導くという内容。
これまでのシリーズと違うのは「話がより身近・より現実的・より具体的」であること。
まず主人公の女性が身近で上手くいってない感じも現実的な人間。
私もそうだが読者の多くが主人公と同じ感じの(同じあるいは近い問題を持つ)人間ではないだろうか。
ガネーシャの教えも従来の一見「それで良くなるのか?」という教えもあるが
「物事をマスターする方法」「苦しいことを乗り越える方法」などかなり具体的に
書いてるものもあり、納得と同時にすぐに実践してみたくなる。
人間が陥りやすい考え(錯覚)・間違いなどについても具体的に書いてあって
分かりやすく納得しやすい。
今回は新キャラ・偽ガネーシャが登場。そこでややブラックな教えが出て来る。
ブラックな教えは疑問を感じながらもすぐに否定できない教え。
良い教えだけでなく、そういう教えを出して読者を一旦ミスリード
だけど実は…という展開がなかなかニクい(笑)
また、偽ガネーシャの場面では、今までのような「人生の成功への教え」ではなく
「商売についての教え」が出て来る。この教えは単に主人公と読者に
商売とは何かを教えるだけでなく、現在のビジネス(企業)に対する警鐘に思えた。
本当にお客のことを考えて商品販売・サービスをしているのだろうか?と。
文章は相変わらず面白い。スラスラ読めるが本編だけで405ページはボリューミー。
1作目では大々的に前面に出してた偉人エピソードは本作では話をちょっと添える程度のものになってる。
挿絵のイラストも相変わらず不思議な魅力のある絵でこの本(シリーズ)に合ってる。
最後に、この本には今まで書いてなかった凄く重要なことが書いてある。それは
「夢をかなえることと、幸せになることは違う」
(ガネーシャは夢をかなえるとは言ったが幸せにするとは言ってない)
3作目にして衝撃的な発言。今までこのシリーズを読んできたのは何の為だったのか?
1,2作目の主人公達は夢をかなえたが幸せになってないのか?
さらに、夢をかなえるとは何?成功するとは何?人間って何??
面白い本なのにいろいろ学べて、さらにいろいろ考えさせられる本である。
口コミ3 うーん、、、
投稿者:Amazon カスタマー
評価:[star rating="3"]
第1弾から読みました。1の時の新鮮さが第2弾ではあまり感じられずに少しがっかりでしたが第3弾が出たので買って読んでみました。他の方も書かれていますが1のようなテイストで話が進められていくのは良かったですが、私も第1弾のような新鮮さと何度も読み返したくなる面白さがあまり感じられなかったです。今でも第1弾の方に惹かれます。それでも第3弾では最近話題の断捨離についての作用に書かれていた部分はちょっとためになったかな、と。大切なことは第1弾で十分述べられているしもう無理にシリーズ化して出さなくても良いのではないかなぁ、と思います。
口コミ4 成功と失敗その分岐点と本当の意味での失敗 を痛感
投稿者:ムラヤマン
評価:[star rating="5"]
前2作も読んだことがあるので、本作も迷わず購入。
昔とある漫画で「努力した者が皆成功するとは限らん。成功した者は皆すべからく努力している」
というセリフに痛く感動したのを思い出しました。
幾つもの「教え」それぞれにも惹かれるものはありますが、成功は一筋縄で行かず、絶えず努力が
必要なこと、その努力を続けるためには常に目を見開いて自分を他者を見つめ直す必要があるこ
と、苦しみを楽しみに変える努力も必要なこと、失敗しても失敗したなりに得る物があることの4点
があるんだなぁと感じました。
失敗って、きっと、失敗を失敗として自覚しそこで心が折れてしまうことなのかなとも思いました。
なかなかうまいこといかないのが現実ですが、ちょっと無理してみようかなそんな気にさせられました。
口コミ5 今までは逆からのアプローチだと感じました
投稿者:引退ゲーマー
評価:[star rating="5"]
1、2と読んでいますが、今作はやや趣が異なります(1と2も違いましたが)。
おそらく、今作は少し一般受けはしませんが物語性としては優れています。
個人的な感想では、第一作は多くのマニュアル本を噛み砕いてその背後にある共通項を抜き出したもの。もっとも一般受けしますがややストレート過ぎました。
第二作は少し物語り性を持たせたが故に好き嫌いが分かれます。
そして第三作は第二作の主人公を女性にして書いたものです。
女性を主人公にしているので、ガネーシャの教えも大分異なります。
簡単・具体的に答えを与えてくれますし、そして、更にもっと具体的なヒントをくれる”もう一人のガネーシャ”も登場します。
しかし、途中ではそれが本当の”答え”なのかは分かりません。
また主人公の受け取り方もそんな単純ではありません。
一見、明確で具体的な答えを安易に求めているようであり、そして、ガネーシャはそれを与えてくれているようでありますが、
実はそのガネーシャの教えは答えそのものではなく、また主人公も具体的な答えを求めているようでありながら、ガネーシャの教えをそのまま受け入れるような事はしません。
つまり、主人公の性別を変えたのはそれだけでなく、話の展開まで全く違っているのです。
従来は難解なヒントをあたえ、主人公はそれを素直に従っていたのですが、
今作は容易なヒントを与えますが、主人公はそれを自分流に解決へと導きます。
そして、後半では話が急展開を見せます。
物語前半では主人公が渇望していた物が、物語の途中で決して手に入らなくなり、そして後半ではそれが良かった事へと繋がって行きます。
1作、2作に出て来た登場人物がまた出て来るので、そちらを読んでいた方が当然に楽しめますが、3作からでも楽しめます。
ただ、キャラが個性的なのでどうせなら1、2作も併せて読んだ方がもっと楽しめると思います。
本作を読んで思ったのは、著者の水野さんもこの作品を書く中で葛藤を感じていたのでないかと思います。
リアルの世界で「人生の成功者」と呼ばれる・呼ばれた人が必ずしも明確な哲学を持っているわけでも、相手の事を思いやる人間でもない。逆にそういった哲学を持っている事が足かせになって成功出来ない人もいる。
そういった理念と現実のギャップに苦しまれたのではないかと思います。
1作も2作もラストではその理想と現実のギャップは描かれていましたが、3作はより明確にそのギャップの答えに辿り着いた気がします。
女性から見た場合のアプローチの違い、
答えと解法の見つけ方、
理想と現実のギャップ、
これらの点に着目して読んでもらえると物語の各場面がより楽しめると思います。
『夢をかなえるゾウ3』を読んで思った率直な感想
こうして『本のレビュー』を見ていくと、他の家電製品などと比べ文章の長さが際立ちますね。
みなさんの評価を見ると、レビューの数自体はさほどではありませんが、他の1・2よりも高評価なのかなといった印象を受けました。
色々と気づかされる面もあったし、気になる方は是非読んでみてください。
おすすめします。