SG ’61 Reissueの鳴りを良くするために。。頑張る!
先日某楽器店にてヒストリックコレクションだったか、カスタムショップだったかのSGを弾いた際に
「ああ、やっぱ僕のSGは鳴りが悪いんだなぁ。。」
と、その違いに改めて気付いてしまったため、これまで行ってきた施策と今後行おうと考えている施策について綴っていきます。
ヒスコレだったかカスタムショップだったかのSGの鳴りがとにかく良かったです。。
SG ’61 Reissueにこれまで行ってきた施策
ちなみにこのSGは
こんな感じです。
※93年製というと人間椅子の和嶋さんもこの年のSGを所有されているようですね♪
『ギターは弾き続けることで鳴りが良くなる!』と言われますが、弾き続けられていないヒスコレだったかのSGの方がよっぽど鳴りが良かったです。。
ということで、今まで行ってきた良音への施策はこちら
その1 電気系統をいじる!
ギターの改造といえば誰もが意識する電気系統の改造ですね。
改造内容として
- ポットを全てCTSのカスタムポット500KΩに交換
- コンデンサーをブラックキャットに交換(値は0.022uF)
- 配線材を巷で評判なものに変える
順を追って見ていきましょう。
- まずポットの交換について、このSGの場合ボリューム・トーン共にデフォルトでは300KΩのポットが搭載されていましたが、これを500KΩのものに交換しました。
また、ちょっと高くなりましたがCTSのカスタムポットをチョイス。
この交換によって全体的にすっきりしたように感じました。 - 次にコンデンサーをブラックキャットに交換したことにより、トーンを絞った際に若干色気のある音色で鳴るように感じます。
微細な変化でアンプやシールドなどの状況によってはわかりづらいですが、「うーん、ちょっとだけ違うかも」といった感じ。 - そして、配線材をその当時通っていたスタジオのスタッフの人オススメのものに交換してみました。
実はその前にWEかなにかの絹巻単線で配線してみたのですが、「オリジナルの方が良かったじゃん。。」と思えるほど高域がやかましくなってしまい、スタジオの人に相談したところ、秘蔵の配線をちょっとだけ分けてくれました。
これによりWEの単線より断然よくなりました。
その人曰く「アース線は太めのものを使った方がいい」とのこと。
これらの施策により『全体的にはクリアでハイファイな印象なのに、トーンをいじることで若干色気のある音』的な感じになったかなと自負しています。
その2 ポールピースをちょっとだけ高くする
これもそのスタジオの方の受け売りで試しています。
↑ちょっとわかりづらいですがこんな感じです。
↑わかりますでしょうか?
このピックアップはハムバッキングと呼ばれ、シングルコイルのピックアップが直列で繋がれていることはご存知の方も多いと思います。
その2つのシングルコイルが発生する波形の山をそれぞれ微妙に違うものにすることで『抜けがあり立体感のある音』を狙うという施策です。
これに関してはバランスがかなり重要になるのかなと思います。
現時点では音量を見ながら適当に高くしたりしていますが、若干立体感は出ます。
ドライバーが一本あればできるので気になる方は試してみてはいかがでしょうか。
その3 ビグスビーを取り付ける
以前記事にしましたが、ビブラメイトを使いギター本体に穴を開けずにビグスビーを装着しました。
↓↓↓
ビグスビー装着の記事はこちら
装着した当時は舞い上がっていたこともありむしろ音は良くなったと思いましたが、改めて「若干芯がなくなる方向へ音がシフトしている」気がします。※個人的な意見です。
このビグスビーに関しては音質改善というよりも『ビグスビー欲を満たすもの』なので、まあ、後悔はしていません。
...というか、これらでギター本体の鳴りが良くなるはずはありませんよね。。
考える!Gibson(ギブソン)SG ’61 Reissueの鳴りを良くするには!?
ここで鳴りのいいギター・鳴りの悪いギターの特徴と言われるものをネット上で調べてみたので個人的な考察も踏まえて詳しく見ていきます。
軽いギターは鳴りがいい!重いギターは鳴りが悪い!
↑僕もこの意見にはある時期までは賛成でした。
でも、、重くてもしっかり鳴る個体もあるのが事実。
アコギなどではやはり60年代製とかのカラカラに乾いたような個体はものすごく鳴る印象を受けます。
でも、逆に鳴らない個体もあったり、重い個体でも鳴りのいいものはありました。
ただし、軽いと鳴るものはやはり多いように感じました。
これについてはバイオリンなどとも同じ理屈でこちら↓の説明には納得させられます。
木材に含まれる水分は「自由水分」と「結合水分」に分けられます。
簡単に言えば自由水分は「単なる湿りけ」で、結合水分は「木材が崩壊しないための水分結合用の水分」です。
ギター材の乾燥は自由水分どころか結合水分にまで至っており、少々大げさに言えば「木材がバラバラになっちゃう直前まで乾燥させている」ので、ギターが「枯れたり」「乾いたり」することは物質的にあり得ないのです。
だから、「鳴りが良くなる」のは少なくとも「乾いたから」ではありません。但し、木材の主成分の一つである「セルロース」と言う糖質 (resupokさんから“セルロースはたんぱく質ではなく糖質である” とのご指摘を頂きました。セルロースは、時間の経過とともに、極めてゆっくり硬化する性質があるそうです。(木材の弾力性を示す“ヤング率”はナント300年くらい上昇を続けるそうです。)
つまり、ギターの各部の木材は、長い年月を経るとその硬度・強度・強靭さ・弾力性を増すのです。
↑このようなものが知恵袋にありました。
僕もギブソンの64年製だったかのアコギを持っているのですが、この『結晶化』というのを感じます。
鉄やカーボンなどとも違う硬い何かが木の中にできることで、音の反応が良くなるのかなと、素人ながらに考えたりしています。
鳴りのいいギターは良い木を使っている
↑言いたいことはわかります。
木の種類によっても音は変わってきますし、同じ種類の木でもその部位によって音は違うと言いますね。
ただ、これに対して全肯定とは言い難いかなとも思っています。
僕なりの考えでは「いい状態の木を使っているから」とも言えるのかなと。
やはり鳴りを良くするためには結晶化であったり乾燥であったりは必須になると思います。
調べてみると、『最近のギターは強制乾燥によりセルロース質の破壊を進めてしまう』との声も上がっています。
これに関して真偽のほどは定かではありませんが、もし本当なら、弾き込んでも鳴らないままのギターというものが存在することになりますね。
塗装が音を左右する!ポリエステル塗装やウレタン塗装は音が悪い!
↑この意見も多いですね。
僕なりの考えでは塗装が音を左右するのはそうだと思います。ただし、ラッカーに対してポリエステルやウレタン塗装は音が悪いかというとそうでもないようにも思います。
それぞれの『塗装の音』がしているように感じています。
それでも、ポリエステルやウレタン塗装は、厚塗りされている場合が多い為、鳴りを決めると言われているネックの振動を阻害してしまっている場合も多いようです。
うーん、やはりラッカー塗装が無難といえるのでしょうか。。
ネックが太い方が鳴りがいい!細いネックはダメだ!
↑この意見も一理あると思います。僕もそうかなと思っていた時もありました。
ただ、、某楽器屋さんで試奏したヒストリックだったか、カスタムだったかのSGはネックが薄いのに鳴りが良かったです。。はぁ。。
※ここから追記
ヴィンテージと現行のギブソンではヘッド角度が違う
これは弦テンションに確かな影響を与えるでしょうね。
昔のものはヘッド角度が17度、そして最近のものは14度へと変更されているとのことですね。
ちなみにヒスコレのレスポールは17度の角度がついているようですね。
ヒスコレ・カスタムショップ以外のギブソンのラッカー塗装はクソ!
いやー、、僕もコレが一番の原因のように感じています。
前に楽器屋さんの方と話をする中で
「新品商品はクラック(塗装の割れ)が入るとそれだけで商品価値が下がるから、レギュラーラインの楽器は厚い塗装になっている。」
このように説明されていたことがありました。
それでも、コレによりなんとも弦振動が感じられないつまらない楽器が多く存在するのは悲しいものです。
まとめ 良音計画♪Gibson(ギブソン)SG ’61 Reissueの鳴りを良くする!
鳴りを良くする方法としては、他にも
- 最近のギターは塗装が厚いから一部剥がし、木の呼吸を促した方がいい
- 新品であってもナットの下の処理が汚いため鳴らないことがある
- フレット浮きの問題
などなど、様々な考えがあるようです。
これらを見て僕も
ネック裏の塗装を全体的に剥がしてみました。(今までポリッシュつけてギタークロスで磨いてた苦労はなんだったんだろう。。と思えるほど、大胆な行動に出ました!!)
うーん。今後どうなっていくのでしょうか。
レモンオイルでケアしながら変化を見ていきたいと思います。
※追記
↑その後東急ハンズでニトロセルロースラッカースプレーを購入し再塗装しました。
ニトロセルロースラッカーと言えばアサヒペンのものが有名ですが、
東急ハンズの店員さんに
「ニトロセルロースラッカーってありますか?」
と訪ねたところこちらの商品をご紹介頂きました。
↑こちらの商品はアサヒペンのスプレーの東急ハンズバージョンとなっているようです(^^)
また、SGのネックはマホガニーということで、導管が多くラッカー塗装しても染み込んで凸凹してしまうとのことで、
目止めとして
↑こちらのとの粉も購入しました。
あとは一般的なゴミ袋とマスキングテープを使い、換気の良い所でたしか2度程重ね塗りした感じです。
かなりの薄塗りなため多少の凸凹感はあります。
それでも木地は表に出ていない状態です。
この再塗装により弾いた際に手に来るビンビン感は明らかに良くなりました。
『明らか』に良くなったんです。
塗装を剥がす行為自体異常行為とも思えるかもしれませんが、この行動で分かることは多かったです。
時間があればすでに施術済みのネック以外の部分、ボディ含め細部の塗装も剥がして再塗装したいなとも考えてしまうくらい、塗装は『鳴り』に影響することを再認識させられました。
もし
- 40万円とかするけど鳴りのいい個体
- 10万〜20万位だけどどうも鳴りが悪いような、、ピンとこない個体
こんな二つの選択に迫られたなら、、僕は40万円位の鳴りのいい個体の購入をオススメします。
まあ、鳴りの悪い個体をどう改造し、音が良くなるのかを考えるのも楽しいは楽しいですけどね♪
また、追記していきます!!
※新規記事書きました
ナット交換したら、すげえ鳴るようになった!!
叱咤激励、アドバイスなどありましたら是非ぜひコメントください!(経験談などもぜひ!!)